六道で人間の苦しみを救ってくれるという六地蔵
仲見世通りを過ぎて駒返り橋を渡り、山門に向かう途中の右側に六地蔵があります。また、六地蔵と並んで濡れ仏があります。
六地蔵
六地蔵は宝暦9年(1759)に造立しましたが、昭和17年の大戦で供出しており、現在のものは昭和29年に再興されたものです。(供出とは、戦時中に金属回収されたことを言います)
六地蔵の「六」は仏教の六道を表わしています。六道とは、地獄・餓鬼・畜生・阿修羅・人・天のことです。
これは、我々が迷いの世界を輪廻する道程を六の世界に分けたものです。
六つの地蔵菩薩は、この六の世界に赴き、迷える人を救おうという誓願を起こされているのです。つまり、人間の苦しみを救ってくださると言うと尊い存在なのです。
濡れ仏(延命地蔵)
六地蔵の左隣には濡れ仏と呼ばれる大仏(延命地蔵)があります。
濡れ仏は享保7年(1922)に造立されたもので、像高は2.68メートルあります。
銅像坐像で、右手に錫杖(しゃくじょう)を持ち、左手に宝珠(ほうじゅ)を持っています。
水内群普光寺の真宋僧法誉円信が建立したものです。
江戸の大火を出した八百屋お七の冥福を祈って、吉三郎が立てたという伝説もあって有名な延命地蔵です。
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