ついに回向柱が姿を現します
善光寺御開帳が始まる前日の4月2日、前立本尊御遷座式に続いて「回向柱開眼法要」が本堂前に建立された回向柱前で執り行われました。
本堂前には回向柱が建立されています。これは、4月1日の回向柱建立式で建てられたものですが、まだ白い布によって覆われており、書かれている文字などの全容を見ることはできません。
今回の回向柱開眼法要によって白い布が取られ、いよいよ善光寺御開帳のシンボルとも言える回向柱が姿を現すことになります。
回向柱開眼法要では、大勧進の貫主と大本願の上人が除幕の綱を引き、白い布が取り除かれます。
前回までは「回向柱除幕式」と呼んでいたのですが、今回は回向柱除幕式という表記はなく、「回向柱開眼法要」で統一されているようです。
回向柱開眼法要(回向柱除幕式)の様子
前立本尊御遷座式によって前立本尊が善光寺本堂内に運ばれ、法要が営まれています。
その間、本堂前に建立された回向柱の前では回向柱開眼法要に向けた準備が進めれていきます。
回向柱前での準備
回向柱は白い布で厳重に覆われていることが分かります。
本堂に向かって伸びている綱は「善の綱」といい、本堂の内々陣に安置された前立本尊の右手とつながっています。
回向柱の側面に見えるのは「除幕の綱」であり、これを引くことで白い布が取り除かれ、回向柱が姿を現します。
回向柱開眼法要
善光寺大勧進の貫主様と善光寺大本願のお上人様によって法要が営まれます。
なお、今回は大勧進の栢木寛照(かやきかんしょう)副住職と大本願の鷹司誓榮(たかつかさせいえい)副住職が法要を営まれました。
回向柱の除幕
いよいよ、回向柱を覆っている白い布が取り除かれます。
回向柱には除幕の綱が付けられており、大勧進の貫主様と大本願の上人様が綱を引くと、布が取り除かれて回向柱が姿を現します。
除幕の綱を引いても、白い布がなかなか取り除かれませんでした。
白い布が強固に回向柱に取り付けられていたようです。
そのため、梯子を持った職人によって白い布を調整する姿が見られました。
本堂前ではたくさんの参拝者が、この様子を見ながら、回向柱の白い布が取り除かれるのを待ちわびています。
除幕の綱が引かれ、回向柱が姿を現しました。
回向柱に書かれた文字が見えます。
回向柱を覆う白布が取り除かれる瞬間
除幕の綱が引かれることで、完全に回向柱が姿を現しました。
回向柱には、梵字と「奉開龕前立本尊」の文字が書かれています。
この文字を見るだけで、なんとも神秘的な感覚になるのですが、回向柱開眼法要を見守っていた参拝者も同じようで、回向柱が姿を現した瞬間は声が上がりました。
大勧進の貫主様と大本願の上人様がお戻りになります。
回向柱に触れる
回向柱開眼法要が執り行われた後は、回向柱に触れることができるようになります。
この前に行われた前立本尊御遷座式によって既に前立本尊の右手と回向柱は善の綱によって繋げられているため、翌日(4月3日)の御開帳初日を待たずに、前立本尊と結縁することが可能なのです。
回向柱に触れて、一足先にご利益を得られるのが回向柱開眼法要を見守ったメリットとでも言えるでしょうか。
それにしても、回向柱がいかに大きいのか、触れてみると分かります。
回向柱開眼法要が終わるころには薄暗くなっていました。
いよいよ明日、善光寺の御開帳が開幕します。