善光寺の前立本尊が7年ぶりに本堂に安置されました
御開帳の前日となる2022年4月2日に、前立本尊御遷座式が執り行われました。
前立本尊御遷座式では、御開帳時に公開される善光寺御本尊の分身である「前立本尊」が本堂へ安置されることになります。
前立本尊は、普段は善光寺大勧進の「御宝庫」に安置されています。
7年に1度の御開帳の時だけ、大勧進の御宝庫から善光寺の本堂へと前立本尊が移されることになります。
白装束の男性が、前立本尊が安置された厨子を乗せた輿を担ぎ、大勧進から善光寺本堂へと前立本尊を運ぶのが「前立本尊御遷座式」です。
当日の様子を写真で紹介します。
2022年4月2日善光寺御開帳前立本尊御遷座式の様子
前立本尊御遷座式は御開帳前日の4月2日に執り行われました。
当日は晴天、土曜日ということもあって多くの参拝者が前立本尊御遷座式の様子を見守っていました。
前立本尊が現れるのを待つ参拝者
前立本尊御遷座式は本堂にて15時からの開始予定であり、その直前に前立本尊が本堂に運ばれます。そのため、14時ぐらいにはすでに大勧進から本堂までの遷座ルートを参拝者が埋め尽くしていました。
本堂前から山門の手前まで、石畳を参拝者が埋め尽くしています。
4月2日はまだまだ気温が低かったこともあり、厚木姿の参拝者ばかりです。
大勧進から山門まで
大勧進を出発した前立本尊は、ゆっくりと参道を運ばれていきます。
いよいよ山門前に前立本尊が現れました。
白装束の男性が10名以上で担ぐ輿には、前立本尊が安置された厨子が乗せれています。
ゆっくりゆっくり、前立本尊が本堂に向けて運ばれていきます。
手前が前立本尊が安置された厨子で、後ろに見えるのが「御印文」が安置された厨子です。
善光寺の宝印である「御印文」も普段は大勧進の御宝庫に安置されており、御開帳の時に前立本尊と同じく、善光寺の本堂に遷されます。
善光寺山門には段数の多い階段がありますが、ゆっくりと前立本尊と御印文が運ばれていきます。
参拝者も固唾を飲んで見守っていました。
山門から本堂へ
山門を抜けて本堂へと運ばれていきます。
本堂前は多くの警備員と参拝者が見守っており、独特な空気が流れている空間となっています。
前立本尊御遷座が執り行われる前日の4月1日には、善光寺御開帳のシンボルとなる「回向柱」を本堂前に建立する「回向柱建立式」が執り行われています。
そのため、既に本堂前には回向柱が建てられており、そこを前立本尊が運ばれていきます。
回向柱は白い布で覆われていますが、前立本尊御遷座式の後で行われる回向柱開眼法要で布が取り除かれることになっています。
多くの参拝者に見守られ、前立本尊が本堂に運ばれていきます。
前立本尊と御印文が善光寺本堂に運ばれました。
本堂に運ばれた前立本尊は、内々陣へと安置されます。
その後、右手に金の糸が結ばれ、本堂前の回向柱と前立本尊が善の綱によって繋げられます。
前立本尊の安置と装飾、法要が本堂で行われている様子を見守る参拝者の姿が上の写真です。
なお、この後、回向柱開眼法要が続けて執り行われることになりますが。回向柱開眼法要まではかなりの時間を待つことになります。
しかし、多くの参拝者が待ち続けていました。