本堂を上から眺められます
早速ですが、この景色。
本堂と回向柱の真正面から撮影した写真ですが、これは実は誰でも撮影することができます。
善光寺の山門から撮影した写真なのです。
撮影日は2022年4月3日の御開帳初日ですが、回向柱に触れるためにたくさんの参拝者が並んでいる様子が分かると思います。
この山門、2022年御開帳期間中は夜間も拝観することができます。
山門(三門)とは
善光寺の山門(三門と言うこともあります)は、善光寺の本堂正面にある大きな門です。
高さ20メートル、正面20メートル、奥行き7.8メートルの入母屋造り(いりもやづくり)の大楼門です。
長さ4.7メートル、周囲1.64メートルの樫の丸柱が十六本使われています。
正面の柱間は五間、中央三間が通路になっているので、五間三戸二重門と言います。
善光寺の本堂は幕府お抱えの名匠によって建てられました。一方、山門は善光寺大工によって建てられているのですが、本堂と遜色ない素晴らしいものとなっています。延享二年(1745)につくり始め、寛延三年(1750)に完成したもので、需要文化財に指定されています。
善光寺の額(鳩字の額)
山門の正面には「善光寺」を書かれた額が掲げられています。
この善光寺の額は、「鳩字の額」とも呼ばれているのですが、その理由は鳩の字が隠されていることにあります。
善光寺の文字の中に鳩が五羽隠されています(後で説明しますが、山門の上には登ることができます)が分かりますか。
こちらは善光寺の境内入口にある信号の標識ですが、こちらの方が分かりやすいかもしれません。善の字に2羽、光の字に2羽、寺の字に1羽、合わせて五羽の鳩が隠されています。
しかも、「善」の文字が牛の顔に見えると言われています。
これは、牛にひかれて善光寺参りの信仰を如実に物語っているのです。
善光寺の額は、享和元年(1801)の輪王寺宮公澄法親王の筆です。現在の鳩字の額は昭和五十九年~平成元年にかけて行われた「国宝善光寺本堂昭和大修理」の時に新しく掛け替えられたものです。
鳩字の額は畳約3枚分の大きさがあります。
山門の上層
山門の上層には仏間があり、知恵の仏の文殊菩薩騎獅像と四天王像が安置されています。
文殊菩薩騎獅像と四天王像は写真撮影ができないためここでは紹介できませんが、山門に上って直接拝観することができます。
御開帳期間中の山門拝観
2022年の御開帳期間中、山門を拝観することができます。
山門の拝観には拝観料が必要です。
全ての諸堂を拝観することができる「御開帳参拝共通券」をお持ちであればそれで拝観することができますが、山門のみ拝観する場合には「山門拝観券」を購入してください。
券売機(自動販売機)で購入するようになります。
参拝券を係員に提示し、山門の上層部に上がることになります。
山門の上層に行くためには、急な階段を上がる必要があります。手すりにしっかりと掴まって、一段一段ゆっくりと登るようにしてください。
なお、のぼりとくだりは別々の階段がありますので、上から人が降りて来るということはありませんので、安心してください。
小さなお子さんや足の不自由な方は登り切るのが大変かも知れません。
山門からの景色
山門の中(仏像など)は写真撮影が禁止されていますが、外は撮影することができます。
善光寺本堂側に回った時の写真です。
山門上層の外側をぐるりと回ることができますので、本堂側の様子だけでなく、仁王門側(長野市街地)も見渡すことができます。
天候や時間帯にもよりますが、上から見る善光寺本堂や、仲見世通りを往来する参拝者の姿は、本当に良い景色を味わうことができます。
山門の夜間拝観
御開帳期間中、山門は午前六時半から夜八時まで拝観することができます。
特に注目したいのは夜の拝観です。
ライトアップされた善光寺御開帳の回向柱
御開帳期間中、善光寺では回向柱のライトアップを行っています。
山門にライトが設置されており、回向柱が輝く本堂の様子を御開帳期間中だけ見ることができます。
ライトアップされた回向柱を見ること、触れることに料金は掛からないのですが、山門は夜8時まで拝観できるようになっていますので、ライトアップされた回向柱(本堂)を御開帳期間中だけ味わうことができます。
ライトアップされた回向柱がそびえたつ本堂を上から見る眺めは素晴らしいものがあります。また、仁王門方面を眺めてみれば、仏都長野市街の様子を見ることができます。
夜間に善光寺に参拝する時には、「山門に上っても仕方ない」と考えずに、夜間だからこそ山門拝観をしてみようというのがおすすめです。
夜間参拝時の山門からの回向柱・本堂
夜間の山門から回向柱・本堂を見た様子を紹介します。
夜間参拝するならば、山門からの景色は本当に最高です。