参拝者から親しまれるびんずるそんじゃ像を修復
信州善光寺の中でも賓頭廬尊者(びんずるそんじゃ)像はおびんずるさんとも呼ばれ、とりわけ人気者です。善光寺の本堂入り口で参拝者をいつも迎えてくれます。
賓頭廬尊者(びんずるそんじゃ)は、お釈迦さまの弟子で、強い神通力を持っていたと伝えられています。そのため、患部と同じ部分を撫でる(触る)と病気が治ると言われ、「撫で仏(なで仏)」として人気です。びんずる像を置いているお寺は他にもありますが、善光寺の賓頭廬尊者(びんずるそんじゃ)像は全国的にも有名です。
しかし、あまりに参拝者に触られ(撫でられ)過ぎて、賓頭廬尊者(びんずるそんじゃ)自体の老朽化が進んでいました。指や腕が破損し、顔はつるつるで目や鼻、口などは元の形が分からないほどにまで磨り減っています。
そこで、賓頭廬尊者(びんずるそんじゃ)像が修復されることになったということです。修復は2009年1月中旬頃より行われ、ご開帳の前には修復が完了するとのことです。ですから、3ヶ月程度の修復になりそうです。
信州善光寺の賓頭廬尊者(びんずるそんじゃ)像は木製の高さ80センチほどの座像です。江戸中期の正徳3年(1713)に作られたと言われています。およそ300年ほどの歴史があることになりますが、ほとんどの参拝者が撫でていくことから、いたるところがつるつるで、ひびや欠けなども目立つようになっているようです。
修復に当たっては、びんずるそんじゃの300歳の誕生日である2013年に新たに作り返る案も浮上したと言いますが、「いきなり目や鼻が付いたら参拝者も戸惑うのでは」とのことで、現在の像を修復することになったとのことです。
どのくらい修復されてくるのかは不明ですが、2009年の春に行われる御開帳では、元気になった賓頭廬尊者(びんずるそんじゃ)に会えそうです。パワーを蓄えてきた賓頭廬尊者(びんずるそんじゃ)に、参拝者もパワーをもらうことができそうですね。