往生寺に回向柱が建立されました
往生寺(おうじょうじ)は、山号を安楽山と言います。
長野県長野市にあり、往生寺のパンフレットには「信州善光寺 安楽山 刈萱堂往生寺」と書かれています。
宗派は浄土宗で、古くから「善光寺奥の院にあたる」とされてきました。
正治元年(1199年)の創建と伝えられており、とても古い歴史を有しています。創建者は、刈萱上人(等阿法師)です。
往生寺では、善光寺の御開帳に合わせて「明治時代」から回向柱を建ててきたと言われており、2022年の善光寺御開帳に合わせて回向柱が建立されています。
回向柱や御朱印について紹介していきます。
刈萱堂往生寺のパンフレット
往生寺のパンフレットを紹介します。
往生寺パンフレットから、由緒について抜粋します。
親子地蔵と夕焼小焼ゆかりの寺
九州博多の城主、刈萱加藤左衛門尉重氏が出家して等阿法師と名のり、妻子から離れて高野山に隠遁して修行中のところへ、子の石堂丸がたずねて来て弟子入りを迫ったので止むなく許したが、親子の情愛にひかれて修行のおろそかになることを怖れ、善光寺に参篭して如来よりこの地を授かり、83歳で寂した。生前、彫刻して遺しておいた地蔵尊を、後から慕ってきた石堂丸も、それを手本として同じものを刻んだ。これら二体の仏像を刈萱親子地蔵尊という。当山は父の刈萱上人の終焉の地で、刈萱堂往生寺と称す。堂内でその縁起を説明する絵解きは、今や貴重な強化風俗となっている。
往生寺の本堂と回向柱
往生寺の本堂は石段の上にあります。
急な石段となっていますので、ゆっくりと進むようにします。
往生寺の本堂
往生寺の本堂です。
大きな回向柱が建立されています。
本堂に安置されている御本尊は阿弥陀如来です。
安楽山刈萱堂往生寺
浄土宗鎮西派
本堂 本尊阿弥陀如来
鐘楼 梵鐘・夕焼の鐘
不動堂 波切不動尊安置
稲荷社 正一位豊國稲荷
開山廟 刈萱上人の墓所
歌碑 童謡・夕焼小焼
文学碑 島崎藤村・破戒
句碑 芭蕉、一茶、他
回向柱
回向柱からは綱が伸びています。この綱は「善の綱」と呼ばれ、御本尊と繋がっています。
回向柱に触れることで御本尊に触れるのと同じことになり、御本尊との結縁を通じてご利益を期待することができます。
回向柱については「回向柱(えこうばしら)とは」をご覧ください。
往生寺の回向柱に書かれている漢字は次の通りです。
なお、上部の梵字は宇宙の成立を表現する「空・風・火・水・地」を意味する5文字と考えられます。これは、信州善光寺の回向柱と同じです。
・阿弥陀如来御開帳供養塔
・光明遍照十方世界
・念仏衆生摂取不捨
・維持令和四年善光寺御開帳仏歓喜日建之
往生寺の境内は広く、本堂以外にもさまざまな見どころがあります。
往生寺の御朱印
往生寺の御朱印は「刈萱親子地蔵尊」です。
刈萱親子地蔵尊
御朱印のいただき方
往生寺の本堂手前には受付所があります。
受付所は無人になっていますが、チャイムがありますので鳴らすことで対応してもらうことができます。
御朱印の頒布ほか、本堂参拝などもお願いすることができます。
御朱印は300円です。
書き置き(紙札)の他、帳面書きもお願いできることがあります。
往生寺へのアクセス
往生寺は善光寺奥の院とも言われていますが、大変な坂を進んだうえに位置します。
往生寺の駐車場
この参道、非常に急な坂道となっており、かつ、長いです。
往生寺では「健脚の寺」として次のように説明しています。
健脚の寺
参道入口から本堂前まで続く長い登り坂は、ゆっくりと一歩一歩踏みしめて進みます。この「登り参道」には、かつては両側におみやげが立ち並び、そのにぎわいの中を参拝者が長蛇の列をつくり、まさに極楽浄土を目指すごとく上って来ました。この坂を登り下りが出来るうちは大丈夫、健康です。
そして今、若い受験生たちがこの坂を登り、合格祈願に訪れます。坂を登る苦しさに耐え、「己に勝つ」という強い心が養える寺として、注目されています。
参道を徒歩で進む場合には、参道入口の反対側に比較的大きな駐車場があります。
また、参道を登り切った境内入口には専用の駐車場が完備されています。参道を徒歩で進むのが難しい場合や、参拝を急いでいる場合には境内手前まで車で進んだ方が良いです。
境内手前の駐車場は数台停めることのできる広さですが、混雑していない限りは十分に駐車することができるでしょう。
また、自家用車以外の場合にはバスかタクシー利用となります。
バスの場合には、最寄りのバス停が善光寺周辺となりますので、善光寺を起点に徒歩となります。善光寺から徒歩で30分程度かかります。
善光寺からはタクシーが出ていますので、タクシー利用の方が便利かも知れません。
往生寺の場所
- 住所 長野県長野市大字西長野往生地1334
- 電話番号 026-232-4349