2022年は7年に1度の御柱祭が行われています
諏訪大社と言えば、日本各地に25,000社存在すると言われる諏訪神社の総本社として知られています。
創建時期は明確ではありませんが、日本最古の神社の1つと言われ、起源は1500年~2000年前とも言われています。諏訪湖を取り囲むように全部で四社が鎮座しています。
諏訪大社が全国で圧倒的な知名度を誇るのは、「御柱祭」でしょう。御柱祭は、正式名称を「諏訪大社式年造営御柱大祭」と言います。
7年に1度行われるもので、樅(もみ)の木を山中から切り出し、各社殿の四方に建てて神木とする祭は、とても危険な祭りでありながらも、その迫力によって多くの参拝者が訪れます。
2022年は御柱祭の開催年(御柱年)であり、新型コロナウイルス感染症対策として行事としては縮小して行われていますが、諏訪地域はとても盛り上がっています。
諏訪大社では、御柱祭を記念してさまざまな行事やそれに伴う頒布品を出していますが、特別な御朱印には大きく3つがあります。
樅(もみ)板御朱印
御柱と同じ樅(もみ)の木の御朱印です。
「板朱印」と言われ、御柱祭の時のみ頒布される有名な御朱印です。
御柱年限定御朱印
御柱年限定朱印は、特別印が押印された御朱印をいただくものです。
100年前の御柱祭記念印を復刻して、通常の御朱印に押印してもらうことができます。通常御朱印との違いは、次の通りです。
上社前宮の通常御朱印と限定御朱印を比べると、「上社前宮」の墨書きが特別印に変わっていることが分かります。それ以外は大きな違いは見られません。
「限定」四社まいり特別御朱印
今回紹介したいのが、諏訪大社「限定」四社まいり特別御朱印です。
令和四年(2022年)の御柱祭を記念した、諏訪大社「限定」四社まいり特別御朱印は「1枚型」と「二つ折り型」の2種類があります。
諏訪大社「限定」四社まいり御柱祭記念特別御朱印(二つ折り型)
諏訪大社「限定」四社まいり御柱祭記念特別御朱印
二つ折り型 3,000円
①本宮もしくは秋宮で3,000円を納めてお受けください。一社目の分だけ押印してあります。
②その他の三社を順拝し御朱印をお受けください。(朱印料は不要です)
③参拝記念品をお受け取りください。
諏訪大社「限定」四社まいり御柱祭記念特別御朱印(1枚型)
諏訪大社「限定」四社まいり御柱祭記念特別御朱印
一枚型 2,000円
①本宮もしくは秋宮で2,000円を納めてお受けください。一社目の分だけ押印してあります。
②その他の三社を順拝し御朱印をお受けください。(朱印料は不要です)
③参拝記念品をお受け取りください。
令和四年諏訪大社四社まいり御柱祭記念特別御朱印は、専用の色紙に四社の御朱印を押印できるものです。
諏訪大社では普段から「四社まいり」を薦めています。
四社を巡り、御朱印をいただくことで記念品をもらうことができます。
通常の四社まいりでは、御朱印帳(自分で持参するか、諏訪大社で買い求める)に四社の御朱印をいただくか、書き置き(紙札)で四社の御朱印をいただくことになります。
2022年5月3日と4日の2日間かけて四社まいりを行った際の御朱印帳です。
しかし、御朱印帳は飾るというような目的には適しません。そこで、今回の御柱年を記念した色紙は、四社の御朱印を1枚に集めることができ、かつ、部屋などに飾るのも最適なものとなっています。
色紙を買い求める際に全ての御朱印代(初穂料)を納めてしまうという特徴があります。また、色紙(台紙)の墨書きは神職による手書きであるため、全て異なるものであるほか、限定頒布となっています。
実際に令和四年諏訪大社四社まいり御柱祭記念特別御朱印による四社まいりを行ってきましたので紹介します。
諏訪大社四社まいり色紙・台紙【御柱祭記念特別御朱印】
限定台紙(色紙)は、諏訪大社四社のいずれでもいただくことができます。
今回は諏訪大社・上社本宮でいただきました。
二つ折り型の色紙は3,000円ですが、四社の御朱印代(初穂料)の2,000円(諏訪大社の御朱印は一社500円です)となりますので、色紙代は1,000円と考えることができます。
※色紙・台紙だけの頒布は行われておりませんので注意してください。
諏訪大社四社まいり(巡り)のポイント
諏訪大社四社まいりについて整理します。
四社の順番
諏訪大社は四社からなります。
- 諏訪大社・上社前宮
- 諏訪大社・上社本宮
- 諏訪大社・下社春宮
- 諏訪大社・下社秋宮
四社を回る順序に正しいというものはなく、また、四社に格などの違いはないとされています。諏訪大社では次のように説明しています。
お諏訪さま よくある質問
・お参りの順番に決まりはありますか?
特に決まりはありません、回りやすい順番でお参りください
・諏訪大社の四社はどれが本社(格が上)ですか?
諏訪大社は上社の「本宮」と「前宮」、下社の「春宮」と「秋宮」の四社ありますが格の優劣はありません 四社で諏訪大社です
出所:諏訪大社公式サイト
諏訪大社の地元では、上社から参拝するのが良いと言われるようなこともあるようですが、特に根拠はないようです。
ただし、上社の二社(前宮と本宮)はそれぞれが近接しており、また、下社の二社(春宮と秋宮)も同様に近接しています。
そのため、上社と下社を行ったり来たりするのは現実的ではなく、最初に上社の二社、次に下社の二社というようにエリアでまとめて参拝するのが良いでしょう。
四社まいりは1日で終わらせる必要はありません(諏訪大社「限定」四社まいり御柱祭記念特別御朱印には日付は書かれません)。とはいえ、1日あれば十分に四社まいりを行うことは可能です。
私は参拝時に御柱祭(下曳)と重なったため、たいへんな混雑であり二日間に分けて四社まいりを行っています。
移動は「自動車」が便利ですが、公共交通機関でも「タクシー」を活用することで四社まいりをスムーズに行うことができます。
留意点
御朱印所の開所時間に注意が必要です。
諏訪大社は24時間境内に入ることができますが、御朱印所の開所時間は、9時から16時までを原則と考えておくと良いでしょう。
行事などがある時や、対応できる職員がいる場合には18時頃まで対応してもらえるという話もありますが、確実ではありません。16時までと考えておくと安全です。
1日で四社まいりを行う方は、四社目を16時までに終えるような行程で動く必要があります。
諏訪大社四社まいり(巡り)をしてきました
実際に行った諏訪大社四社まいりについて紹介します。
回った順番
1.上社本宮→2.上社前宮→3.下社秋宮→4.下社春宮の順です。
なお、参拝時は御柱祭の下曳が上社で行われていたため、2022年5月3日・4日の2日間かけて4社を巡りました。
1.諏訪大社・上社本宮
社殿
諏訪大社・上社本宮は、御体山を拝するために独特な社殿配置となっています。
正面に見えるのが幣拝殿で、手前に参拝所が設けられていますので、通常は参拝所からお参りします。拝礼の作法が掲げられています。
御朱印
御朱印は社務所でいただくことができます。
御守りを頒布している授与所とは分けられていますが、御朱印の案内板が掲げられていますので、境内で迷うことなく見つけることができるでしょう。
諏訪大社・上社本宮を四社まいりの始まりとし、色紙(台紙)を受けました。
上社本宮のところのみ御朱印が押印されています。
残り三社を巡っていきます。
諏訪大社・上社本宮のさらに詳しい情報はこちらに整理してあります。
場所
- 住所 長野県諏訪市中洲宮山1
- 電話番号 0266-52-1919
2.諏訪大社・上社前宮
上社前宮と上社本宮は近接していますので、続けて参拝するのが効率的です。
上社前宮は、境内はシンプルなのですが、諏訪信仰の発祥とも言われており、非常に重要な地であると言えます。
社殿
本殿はシンプルですが、昭和7年に神宮式年遷宮の折、下賜された古材をもって建てられたものです。
御朱印
境内には、社務所があり、御朱印所・授与所を兼ねています。したがって、御朱印と御守りは社務所でいただくことができます。
諏訪大社・上社前宮の御朱印を色紙にいただきました。
上社前宮のさらに詳しい情報は、関連記事をチェックしてください。
場所
- 住所 長野県茅野市宮川2030
- 電話番号 0266-72-1606
3.諏訪大社・下社秋宮
諏訪大社・下社秋宮は、神楽殿が非常に有名です。
大きな注連縄(しめなわ)に、日本最大と言われる青銅製の狛犬が見どころです。
社殿
ここでは取り上げませんが、下社秋宮にはもちろん幣拝殿があります。幣拝殿は写真の神楽殿の後ろにあるのですが、幣拝殿の方が参拝者が多かったりします。
上社秋宮の詳しい情報は、関連記事をご覧ください。
御朱印
御朱印所は大きな案内板が出てしますので、すぐに分かる場所にあります。
限定色紙に三社の御朱印が押印されました。
場所
- 住所 長野県諏訪郡下諏訪町5828
- 電話番号 0266-27-8035
4.諏訪大社・下社春宮
最後に参拝したのが、下社春宮です。
下社春宮は、社殿(幣拝殿)が特徴的です。大隈流宮大工たちの手により、獅子・鶏・竹・龍などの見事な彫刻が施されています。
社殿
写真では見えにくいですが、参拝時には幣拝殿の彫刻に注目してください。現場では、幣拝殿で参拝することができますので、間近で彫刻を確認することができます。
御朱印
境内には授与所があります。
授与所では、御朱印のほか、御守りなどをいただくことができます。
下社秋宮への参拝をもって、諏訪大社四社まいりを達成することができました。
下社秋宮に関する詳しい情報は、関連記事をご覧ください。
場所
- 住所 長野県諏訪郡下諏訪町大門193
- 電話番号 0266-27-8316
諏訪大社四社まいりの達成
2022年御柱祭の期間中となる2022年5月3日・4日の2日間をかけて諏訪大社「限定」四社まいり御柱祭記念特別御朱印(二つ折り型)を達成しました。
諏訪大社では、四社まいりで御朱印を受けると記念品をもらうことができます。
記念品は「小銭入れ」ですが、のちほど詳しく紹介します。
諏訪大社四社まいりは、四社の御朱印を受けることで記念品をいただくことができます。今回の限定特別御朱印のほか、通常御朱印を集めた場合でも記念品をもらうことができます。限定色紙がなくなってしまっても、四社まいりは可能であり、記念品もいただくことができます。
色紙のほか、通常の御朱印(今回は御柱年のため特別印が押印された御朱印)もいただいて四社まいりを完成させましたが、同じように小銭入れをもらうことができました。
諏訪大社四社まいりの記念品
諏訪大社四社まいりの記念品は、準備数が終わるたびに新しいものが提供されているようです。
過去には、「そば落雁としおり」が、直近では「特製のきんちゃく」が、そして、2022年5月時点では「特製の小銭入れ」を四社参拝記念としていただくことができます。
四社参拝記念 特製「小銭入れ」
<神社の知識>
神社では神様に奉納するお金を”初穂料”といいます。
ご参拝の際にお賽銭を入れたり小銭入れとしてご利用下さい。
信濃國一之宮 諏訪大社
特製小銭入れはしっかりとした作りのものです。
諏訪大社四社まいりを行うと、最低でも2,000円の初穂料(1社あたり御朱印代500円×4社)が必要になりますが、この小銭入れは御守りやお土産として買い求めるならばかなりの価格だと思われますので、四社めぐりを達成するメリットは大きいと思います。
諏訪大社の公式ホームページには次のように書かれています。
・お諏訪さま よくある質問
② 諏訪大社の四社はどれが本社(格が上)ですか?
諏訪大社は上社の「本宮」と「前宮」、下社の「春宮」と「秋宮」の四社ありますが格の優劣はありません 四社で諏訪大社です
諏訪大社四社のどこを参拝しようか?ではなく、四社をすべて参拝して初めて「諏訪大社を参拝した」と言えるのではないでしょうか。その意味で諏訪大社四社まいりがおすすめです。
なお、諏訪湖には温泉旅館も多くありますし、周辺の茅野にも温泉があります。宿泊しながら、ゆっくりと四社巡りを行うのが良いです。
- 諏訪大社・上社前宮
- 諏訪大社・上社本宮
- 諏訪大社・下社春宮
- 諏訪大社・下社秋宮
- 諏訪大社四社まいり