御開帳のシンボル「回向柱」は松代から寄進されています
善光寺の御開帳と言えば、本堂前に建立された回向柱を触れている参拝者の様子を思い出す人が多いのではないでしょうか。
回向柱は善光寺御開帳のシンボルと言えますが、この回向柱は、毎回、松代町より寄進されているのです。
それを祝い、松代町では「松代城跡ライトアップ」を2022年3月24日~3月26日まで開催しています。
また、回向柱を善光寺へ寄進する前日には、善光寺回向柱寄進前日祭が行われるのですが、今回は前日祭に参加してきました。
善光寺御開帳回向柱奉納プレイベント案内
2022年3月26日(土)善光寺回向柱寄進前日祭
御寄進前日には「回向柱使用木の離材を使った記念木」を建立する除幕式が行われます。
また、特設ステージでは松代の伝統芸能などが披露されます。
会場:松代城跡二の丸広場
時間:10:30分~
2022年3月27日(日)善光寺回向柱寄進
善光寺に回向柱が寄進される当日、松代では回向柱が町内を練り歩きます。善光寺木遣りの高らかな掛け声を先頭に、武者行列やお姫様、お殿様と続き、善男善女に曳かれた回向柱が現れます。午後には、善光寺表参道から本堂前へと到着。その後、梵字と漢文が書き入れられ、4月1日(金)の「回向柱建立式」を迎えます。
善光寺回向柱寄進前日祭(3月26日)
善光寺回向柱寄進前日祭は、松代城跡で行われました。
当日はあいにくの雨模様でした。
ザーザー降りということではなく、曇り時々雨という感じでした。
特設ステージでは、ミニ回向柱の除幕式が開催されました。
ミニ回向柱、善光寺に奉納する回向柱を加工した杉から作ったもので、20センチ角で長さが4メートルのものです。このミニ回向柱は、松代に建てられることになります。
ステージではビンゴゲームなど催しが行われました。
テント内では、回向柱を加工した際の離材を使って作られた回向柱の「角柱ペンダント」の販売もされていました。この角柱ペンダントは、回向柱と全く同じ素材であるため非常に貴重なものであり、2022年3月31日までの限定頒布となっています。
回向柱寄進の地・松代
前立本尊と善男善女の皆さまを結ぶ回向柱。回向柱の寄進は、約300年前から受け継がれる厳粛な儀式であり、善光寺と松代をつなぐ縁の象徴でもあります。
善光寺と松代を結ぶ縁の御神木
回向柱は卒塔婆の一種で、御開帳期間中に本堂前に建立され、阿弥陀如来の右手と「善の綱」によって結ばれます。宝永4(1707)年に現在の本堂が再建された際、徳川幕府から普請を命じられたのが松代藩でした。こうした善光寺と松代を結ぶ縁は、今も絶えることなく、300有余年にわたって御開帳の回向柱は松代から寄進されているのです。