善光寺門前の町々が華やかに御開帳を盛り上げる

善光寺御開帳で行われる屋台巡行の様子



写真出所:善光寺御開帳公式ガイドブック(信濃毎日新聞社、平成15年発行)

屋台巡業は5月24日の御開帳終盤に行われます。

屋台巡行とは、御開帳の法要等の行事とはやや趣が異なるものです。そもそも、かつて長野で最も大きなお祭として親しまれていたのが、善光寺近くにある弥栄神社の御祭礼(祇園祭)です。長野市中心街を練り歩く屋台巡行は祇園祭のメインイベントして親しまれてきました。

巡行される屋台は、善光寺門前の22町が江戸時代末期から昭和初期にかけて建造・所有しているもので、昭和40年代までは毎年7月に祇園祭の際に屋台巡行として奉納していたのです。

しかし、町内会の人口減少や、屋台の補修などに多額の費用がかかることからいったん途絶えることになるのです。ただし、その価値が見直され、昭和54年から善光寺の御開帳に合わせて行われることになりました。

平成9年の御開帳の際には、沿道に33万人もの見物客が詰め掛ける人気ぶり。平成21年の御開帳でも、長野市の中央通りを通って善光寺山門前、獅子舞や踊りが奉納されることになっています。

御開帳の関係者や参拝者が見守る中、お囃子にのったあでやかな踊りや、獅子舞などが披露されるとあって、御開帳期間中の賑やかな風物詩となっています。