祖父江善光寺とも言われ、極楽戒壇めぐりが有名!
善光寺東海別院は、正式名称を双蓮山善光寺(そうれんざんぜんこうじ)と言い、祖父江善光寺や尾張善光寺とも言われています。
もともと、善光寺東海別院の境内一帯は、蓮の田が広がっていました。
明治42年(1909)とその翌年に、1本の茎に二つの花が咲つく双頭蓮が咲きました。非常に珍しい双頭蓮が2年続いて咲いたという奇縁に、祖父江付近は善光寺御本尊が信州から甲府、岐阜を経て尾張へ移される途中に立ち寄ったという霊場でもあり、開基旭住上人が信州善光寺本坊大勧進より善光寺如来を歓請して創立されました。
本堂は信州善光寺本堂の三分の二を誇り、大きなものとなっています。
また、善光寺東海別院といえば「極楽戒壇めぐり」が有名です。通常の戒壇巡りでは真っ暗闇の中を進んで極楽の錠前に触れることで御本尊との結縁を結ぶことになりますが、善光寺東海別院のお戒壇巡りは、お戒壇の回廊に極楽浄土が立体で表現されています。
祖父江善光寺東海別院のパンフレット
祖父江善光寺東海別院のパンフレットを紹介します。
2022年祖父江善光寺東海別院御開帳
新型コロナウイルス感染症によって延期となっていた祖父江善光寺東海別院の御開帳ですが、1年延期後の2022年に開催されます。
2022年御開帳情報
- 御開帳期間 2022年4月3日~6月29日
- 主な行事
4月3日(日) 開闢大法要
5月8日(日) 中日大法要
6月29日(水) 結願大法要 - みどころ
回向柱
御本尊参拝
ご印文
極楽戒壇巡り
御朱印・御守り
2022年祖父江善光寺東海別院御開帳の様子
2022年5月4日に祖父江善光寺東海別院の御開帳参拝にいってきましたのでご紹介します。
当日は残念ながら雨の中での参拝となりましたが、参拝者も少なく、参拝しやすい状況でした。
回向柱
善光寺東海別院の境内はそれほど広いわけではありませんので、すぐに本堂前の回向柱を見つけることができます。
回向柱からは布のようなものが本堂に向かって伸びています。
この布は、善の綱と言われており、本堂の天井を伝って本堂内に安置された御本尊に繋げられています。
このため、回向柱に触れることは、御本尊に触れていることと同じであり、御本尊との結縁を結ぶことができるのです。
回向柱については、善光寺の回向柱についてをご覧ください。
回向柱には文字が書かれています。善光寺東海別院の回向柱は、上部に梵字が書かれており、その下には文字が書かれています。
善光寺東海別院の回向柱に書かれた文字
・奉開龕本尊如来
・光明遍照十方世界念佛衆生摂取不捨
・世界平和萬民豊樂佛日増輝含霊普潤
・令和四年四月 双蓮山 善光寺
上部の梵字に関しては、宇宙を構成する要素である「空・風・火・水・地」を意味する5文字であると考えられます。
御本尊参拝
善光寺東海別院の通常参拝で公開されているのは「前立本尊」です。前立本尊とは、御本尊の代わりとなるもので、御本尊の前に立って公開されることから、前立本尊と呼ばれます。
一方、善光寺東海別院の御開帳で公開されるのは、普段は公開されていない御本尊です。
お姿は善光寺東海別院のパンフレットで確認することができます。善光寺東海別院の御本尊は、善光寺如来様です。
ご印文
ご印文とは、宝印のことです。
詳しくは、善光寺の御印文頂戴をご確認ください。
善光寺の御開帳にとって、御印文頂戴はとても意味のある行事の一つです。
ご印文とは信州善光寺より伝わった牛王宝印(ごおうほういん)のことで、あらゆる災難を除く息災の印です。頭にこの印を受けると極楽浄土が約束されます。初詣の期間と毎月八日の縁日にお授けします。
善光寺東海別院のご印文は、「初詣の期間と毎月八日の縁日」にのみいただくことができるのですが、御開帳期間中は特別に毎日いただくことができます。
ご印文をいただく前に、「柳之牛王」のお札を授かってからご印文をいただくことになります。
柳之牛王のお札はそのままいただくことができます。
極楽戒壇巡り
善光寺東海別院の名物が「極楽戒壇めぐり」です。
お戒壇内にある、極楽往生結縁の錠前。この錠前に触れながら参拝します。
各地の善光寺で行われている「お戒壇巡り」ですが、善光寺東海別院のお戒壇巡りは一般的な善光寺のお戒壇巡りとは大きく異なります。
一般的なお戒壇巡りは「善光寺のお戒壇巡り」を参考にしてください。
通常は、真っ暗闇の中を壁伝いにゆっくり進み、腰の位置にある極楽の錠前に触れ、御本尊との結縁を結ぶことで極楽浄土が約束されます。お戒壇の中は入口から出口まで真っ暗闇で、何も見えません。そのため、極楽の錠前を見つけ出すことができない参拝者も多くいます。
善光寺東海別院のお戒壇巡りは、暗闇を進んでいくと目の前に「極楽浄土」が現れます。この極楽浄土は、立体的かつ煌びやかで、本当の極楽浄土の様相を体験することができます。
極楽かいだんめぐり
”極楽をこの世で拝める善光寺”
善光寺へ参拝された方は誰でも、かいだんめぐりといってご本尊さまの下の回廊をお念仏を称えながら善光寺如来様とご縁を結び善根(ぜんごん)を得るとめぐるものです。如来さまのご安置してある真下が極楽往生結縁の錠前のあるところで善光寺東海別院が日本一と誇る極楽の荘厳があります。
中央に阿弥陀如来、観世音菩薩、勢至菩薩と十六観菩薩が安置され、宝樹、宮殿楼閣、宝池には五色の蓮華が咲きそれぞれの光を放っております。空には迦陵頻伽(かりょうびんが)、共命鳥(ぐみょうちょう)が舞い、華びらを散らし妙なる音楽が流れ、涼やかな風が吹く極楽浄土のありさまが立体的に拝めます。
お戒壇巡りを体験する際には、暗闇で発光するお守りを右手に付けて行います。
このお守りは、そのまま持ち帰ることができます。
お戒壇巡りの参拝料
お戒壇巡りは、大人300円、小人150円の参拝料が必要です。
御朱印
善光寺東海別院では、2022年の御開帳時に御開帳特別御朱印を頒布しています。
2022年御開帳期間中に善光寺東海別院でいただくことのできる御朱印は7つあります。
- 御開帳特別御朱印
- 善光寺
- 不動尊
- 福禄寿お姿
- 善光寺お姿
- 不動尊お姿
- 恵比寿お姿
今回は、御開帳特別御朱印と善光寺(ご本尊)をいただきました。
御開帳特別御朱印
2022年善光寺東海別院御開帳時の御開帳特別御朱印です。
非常に煌びやかな御朱印となっています。紙札のみの頒布です。
善光寺
2022年善光寺東海別院御開帳でいただいた御朱印「善光寺」です。
特に御開帳に関する印などは入れられていないようです。
御朱印のいただき方
善光寺東海別院の御朱印は、本堂内右手にある御朱印所でいただくことができます。
御朱印の注文書(依頼書)が置かれていますので、希望する御朱印に印を付けて窓口でお願いすることになります。
料金は、御開帳特別御朱印のみ500円で、それ以外のものは300円です。
御朱印の種類によっては、帳面書きにも対応してもらえるようです。
御朱印帳
善光寺東海別院ではオリジナルの御朱印帳を頒布しています。
大と小の2つがあり、それぞれ2色ずつ用意されています。
- 朱印帳(大)桃色 2,000円
- 朱印帳(大)薄緑 2,000円
- 朱印帳(小)緑 1,100円
- 朱印帳(小)黒 1,100円
御守り
善光寺東海別院では、さまざまな御守りを頒布しています。
本堂内に御守り頒布所があるため写真は撮影できませんでしたが、御開帳限定のお守りなどもたくさん並べられていました。
その他
境内入口付近にある鐘楼です。新しく建立されたもの。
鐘楼の隣に安置されている涅槃釈迦如来像です。
善光寺東海別院の本堂を向いています。
善光寺東海別院の境内にある「根福寺」です。
祖父江善光寺東海別院へのアクセス
善光寺東海別院には大型の駐車場が完備されています。
無料で駐車することができますので、安心して参拝することができます。
善光寺東海別院の駐車場
鐘楼付近に駐車場があります。
鐘楼付近の駐車場はそれなりの台数が停められますが、混雑している可能性が高いです。
少し離れますが、本堂南側に「第一駐車場」があります。普通車のほか、大型バスも駐車することができる、大型の駐車場です。
いずれの駐車場も無料で停めることができます。
善光寺東海別院の場所
- 場所 愛知県稲沢市祖父江町祖父江南川原57-2
- 電話番号 0587-97-0043
2022年御開帳期間中の参拝時間
堂内の参拝時間は、午前9時より午後5時までとなっています。
- 六善光寺同時御開帳とは
- 信州善光寺(長野県長野市)御開帳限定御朱印
- 元善光寺(長野県飯田市)
- 甲斐善光寺(山梨県甲府市)
- 祖父江善光寺東海別院(愛知県稲沢市)
- 関善光寺(岐阜県関市)
- 岐阜善光寺(岐阜県岐阜市)