日本唯一の「卍字型お戒壇巡り」が有名
関善光寺は、岐阜県関市にあり、正式名は宗休寺と言います。
宝歴3年(1753)、関の庄屋・広瀬家新太郎により、祖父母供養のため建てられたのが大仏殿(旧本堂)です。
その後、寛政10年(1798)信州善光寺の出開帳が同寺で行われ、たくさんの参拝者があったのが縁で、文政10年(1827)、約10年の年月をかけて落慶したのが善光寺如来堂(現在の本堂)です。
信州善光寺に模したという本堂は、大きさが4分の1というだけで、信州善光寺そっくりの形をしています。
また、関善光寺といえば日本唯一と言われる「卍型お戒壇巡り」が有名です。卍という珍しい形と、49メートルの長さを誇ります。
関善光寺のパンフレット
関善光寺のパンフレット紹介します。
2022年関善光寺御開帳
新型コロナウイルス感染症の影響で1年延期されましたが、2022年に関善光寺の御開帳が開催されます。
2022年御開帳情報
- 御開帳期間 2022年4月3日(日)~6月29日(水)
- 主な行事
4月3日(日) 開闢大法要
4月30日(土) 中日大法要
6月29日(水) 結願大法要 - みどころ
回向柱
御本尊参拝
卍型お戒壇巡り
御朱印
お守り
大仏殿
2022年関善光寺御開帳の様子
2022年5月1日に関善光寺へ御開帳参拝をしてきました。
雨模様での参拝となりましたが、じっくりと参拝することができました。
回向柱
本堂は高い位置にあります。
駐車場に車を停めた場合には、石段の参道を上にのぼって歩きます。
本堂の前には回向柱が建立されています。
回向柱には布が結び付けられており、布は本堂内へと伸びています。
この布は「善の綱」と呼ばれ、本堂内の御本尊と繋げられています。回向柱に触れることは、本堂内に安置された御本尊と結縁を結ぶことになり、功徳を得ることができるのです。
善光寺の回向柱については、「善光寺の回向柱(えこうばしら)」で詳しく解説しています。
回向柱には梵字と漢字が書かれています。
梵字は、古代インドで使われていたもので、宇宙の成立を表現する「空・風・火・水・地」を意味する5文字と考えられます。
漢字には次のようなことが書かれています。
・奉開龕善光寺如来
・光明遍照 十方世界 念佛衆生 摂取不捨
・国家豊寧 萬姓快樂 佛日増輝 含霊普潤
・維持 令和四年吉日 山主敬白
回向柱が建立されるのは7年に1度、御開帳の時だけです。
しっかりと触れて、御本尊との結縁を果たすようにしてください。
御本尊参拝
関善光寺の御開帳では、秘仏であるぜ「善光寺仏」が本堂内で公開されます。
御本尊である善光寺仏は、輪王寺宮公澄法親王(りんのうじのみやこうちょうほうしんのう)の御念持仏であったものと言われています。
卍型お戒壇巡り
関善光寺の名物、日本で唯一とされる卍戒壇巡りです。
次のような注意書きがあります。
卍戒壇巡り 一回300円
・左の綱を握り進んで下さい。綱が切れた30センチ先に金属の錠前があります。錠前とご本尊様がつながっており錠前に触ることにより直接御本尊様から佛縁を頂けます。
・戒壇巡り内は真暗で錠前も何も見えません。錠前に触れるのも触れないのも佛様の御縁ですので触れなった方も巡るのは一度のみです。
・戒壇巡りは無丼でお進みください。
・拝観シールは携帯電話などにお貼り下さい。御守になります。
拝観料は、大人300円、小人100円です。
お戒壇巡りを体験したいことを本堂右手のお守り授け所で伝えてください。拝観料を納めると、拝観シールをいただくことができます。
この拝観シールを左の甲に貼ってお戒壇巡りを行います。拝見シールは梵字部分が発光するようになっており、暗闇では光ります。
信州善光寺のお戒壇巡りは45mと言われていますので、49メートルもの関善光寺卍型お戒壇巡りは最長かも知れません。
卍型ですので、暗闇の中で動き回る必要がありますが、ゆっくり確実に進んでいけば錠前を探し当てることはそれほど難しくないはずです。
善光寺のお戒壇巡りについては、善光寺お戒壇巡りのポイントを参考にしてください。
御朱印
2022年関善光寺御開帳では、御開帳を記念した切り絵朱印のほか、限定御朱印、通常の御朱印をいただくことができます。
煌びやかな御開帳記念の切絵朱印です。
通常御朱印はいくつかの種類をいただくことができます。
- 関善光寺
- 大仏殿(摂取殿)
- 元三大師 ※毎月三日限定
御開帳記念切絵朱印
2022年御開帳記念の切り絵朱印です。
4月3日10時より授与されているもので、朱印代は1,500円となっています。
御開帳限定御朱印
2022年御開帳限定御朱印です。
御開帳記念の印(白文字)が押印された、金文字朱印となっています。朱印代は500円です。
通常御朱印「関善光寺」
通常御朱印のうち、「関善光寺」です。
御開帳記念の印が押されています。
御朱印帳
2つの御朱印帳を買い求めることができます。
- 朱印帳(朱印なし) 1,000円
- 朱印帳(朱印なし・美濃和紙) 2,300円
御朱印の価格といただき方
御朱印の料金は次の通りです。
- 御開帳記念切絵朱印 1,500円
- 御開帳限定御朱印「関善光寺」 500円
- 関善光寺 300円
- 大仏殿(摂取殿) 300円
- 元三大師 ※毎月三日限定 300円
御朱印は、本堂左手の御朱印所でいただくことができます。
切り絵御朱印・限定御朱印は書き置き(紙札)となりますが、通常御朱印は帳面書きをお願いできる場合があります。
お守り
本堂右手に御守り頒布所があります。
御開帳記念のお守りも頒布されています。
大仏殿
旧本堂でもあるのが大仏殿です。
大仏殿には阿弥陀如来像が安置されています。阿弥陀如来像は丈六(約5メートル)と、木造仏としては岐阜県下最大です。
関善光寺の境内には、他にも弘法堂や大梵鐘などがあります。
関善光寺へのアクセス
関善光寺には駐車場が完備されていますので、御開帳時にも自家用車で参拝することが可能です。
最寄り駅が近いため、公共交通機関によるアクセスにも優れています。
関善光寺の駐車場
関善光寺境内ご案内のPのところが駐車場です。
かなりの台数を停めることができますが、御開帳時の終末などは混雑することがあります。
混雑時には臨時駐車場も準備されています。
なお、関善光寺の駐車場は無料となっています。
関善光寺の場所
- 住所 岐阜県関市西日吉町35
- 電話番号 0575-22-2159
- 六善光寺同時御開帳とは
- 信州善光寺(長野県長野市)御開帳限定御朱印
- 元善光寺(長野県飯田市)
- 甲斐善光寺(山梨県甲府市)
- 祖父江善光寺東海別院(愛知県稲沢市)
- 関善光寺(岐阜県関市)
- 岐阜善光寺(岐阜県岐阜市)